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ブルーライトで血圧が低下?

老化

Posted on 2018.11.18

ブルーライトは、LEDの照明、OA機器、スマホなどに使用され、人の目で見える光の中で最も波長が短く、エネルギーが強く、網膜にまで到達するために、眼の健康を害する恐れがあると指摘されています。厚生労働省のガイドラインでは1時間のデジタル機器作業を行った際には、画面から視線を外して15分程度の休憩を取ることが推奨されています。まあ、これは眼の健康以外にも必要な休憩時間だと思いますが…

 

このような指摘があるブルーライトですが、全身に30分間照射すると収縮期血圧を8㎜Hg低下(高血圧治療薬の血圧低下効果と同レベル)させることが明らかになり、成人男性14人を対象に行った英国サリー大学などの共同研究で明らかになり、2018年11月の『European journal of Preventative Cardiology』に掲載されました。

 

先行研究では紫外線が血圧を低下させる働きが指摘されていましたが、紫外線は皮膚がんなどのリスクを高めるために、皮膚がんの発症リスクに影響しないブルーライトの血圧低下を検証する実験を行い、この結果に至りました。

 

研究者らはこの結果について、ブルーライトが血中での酸化窒素の放出を誘発させることによって、血管が拡張することで血圧低下が起こるのではないかと推察し、ブルーライトによる血圧低下効果によって、降圧薬の減薬の可能性も指摘しています。

 

Manuel Stern, Melanie Broja, Roberto Sansone, Michael Gröne, Simon S Skene, Joerg Liebmann, Christoph V Suschek, Matthias Born, Malte Kelm, Christian Heiss. Blue light exposure decreases systolic blood pressure, arterial stiffness, and improves endothelial function in humans. European Journal of Preventive Cardiology, 2018