コラムColumn
美肌は内臓から
美容食
Posted on 2011.6.21
口から入った食べ物が肌の栄養になるまでには、とても複雑な消化、吸収、運搬の工程があり、そのカギを握るのが腸です。
食べ物は胃の中で消化され、腸でアミノ酸として吸収され、血液の中に送り込まれ、体が必要としている場所に運ばれて、細胞を再生・修復したり、動かしたりする「栄養」として消費されます。
肌の表面より少し奥にある真皮では、ホルモンや成長因子の命令によって、酵素や補酵素を作り出し、それらが血管から運ばれる栄養素を細胞に取り込んで、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの皮膚組織を作ります。
血管は肌に栄養を送り届けるライフライン。とくに毛細血管や細動脈など、細くて小さな血管を老化させないことも大切です。
腸の健康のカギを握るのは腸内細菌。腸内細菌には美肌を生み出すのに必要な、ビタミンB群、ビタミンH、葉酸などを作り出す善玉菌もいれば、有害物質のインドールを増やして肌のくすみや黄ばみなどを生じさせたり、肝機能を低下させて肌トラブルを起こさせる悪玉菌もいます。
腸が栄養を吸収する力を高めるためには腸内細菌のエサになり、腸を掃除してくれる食物繊維、そして善玉菌である乳酸菌を摂ることも大切です。
ストレスも美肌には大敵です。マウスやラットを過密状態、孤立状態などストレスを強く受けるような環境におくと、皮膚に炎症を起こしたり、シミが増えたりすることが研究で明らかになっており、ストレスが肌に与える悪影響も気になります。
皮膚の表面は約28日で生まれ変わります。そのため、新しい皮膚を生み出す力を衰えさせてはいけません。そのためには、肌のハリや弾力を保つコラーゲンやエラスチンなどの原料になるタンパク質を摂ること。
そして、紫外線、乾燥、ストレスなど、毎日の生活の中で知らず知らずに受けている肌ダメージ、それによって生じた活性酸素を、抗酸化力の強いビタミンCやビタミンEなどで退治するために、野菜や果物など、色の濃い食品を食べるように心がけましょう