コラムColumn
牛肉をしっかり食べるとことが加齢に伴う筋肉の減少予防に効果あり!
美容老化食
Posted on 2013.3.10
加齢に伴う筋肉の減少は、45歳頃から始まるともいわれています。高齢者では加齢による体内の筋肉の合成と分解のバランスの崩れによる筋肉量の減少と筋力低下(サルコペニアといわれます)が生じ、ついにはロコモティブシンドロームを経て、寝たきりにまで至ることもあります。
したがって中・高齢者にとっては、生活の質を維持する上で重要な健康上の問題であり、どうやって筋肉量の減少を防ぐかが大事になりますが、カナダ・マクマスター大学のStuart M. Phillips博士らがApplied Physiology, Nutrition, and Metabolism 2013年2月号に発表した研究で、運動の後にしっかり(170g)牛肉を食べることで、筋肉タンパク質の合成が効果的に進むことが明らかになりました。
博士らは35人の被験者(平均年齢59歳)を対象に実験を行いました。実験では被験者が牛挽き肉(赤身85%)を、170g(タンパク質36g)、113g(同24g)、57g(同12g)、0gの5段階の量を食べて、その上で運動を行ったときと、運動を行わないときの筋肉タンパク質の合成に与える効果が調べられました。
データを分析した結果、運動の有無に関わらず、170g食べたときに最も筋肉タンパク質の合成率が高いこと、つまり最も効率よく筋線維が形成されることがわかりました。
博士らはカナダで健康のために推奨される摂取量の2倍の量ではあるが、170g牛肉を食べることが、筋タンパク質合成率を上昇させる刺激として必要なのだとしています。
Applied Physiology, Nutrition, and Metabolism 2013年2月号