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【食】百薬の長になるアルコールの適量はたったの5g!英国人での研究。
食
Posted on 2012.6.13
健康を害さないお酒の適量はどの程度なのか?そして健康に好影響を与えるとされる場合のお酒の量はアルコールで計算した場合1日どの程度なのか、アルコール好きの方には非常に気になるところではないでしょうか。
英 国・オクスフォード大学のMelanie Nichols博士らがBMJ Open 2012年5月30日付で発表した英国人を対象とした研究で1日5gのアルコール摂取(ビールで100cc、ワイン40cc程度)が、生活習慣 病など慢性疾患のリスクを最低にする、健康に好影響を与える最適量であることが明らかになりました。
博士らは2006年に実施された英国人 の成人を対象としたアルコール摂取状況のデータと、これまでの研究から明らかにされているアルコール摂取量と、11の疾患(冠動脈疾患、脳卒中、糖尿病、 肝硬変、高血圧症、てんかん、5種類の癌)リスクとの関係を元に、アルコール摂取量と疾患リスク、および死亡リスクに関する数学的モデルを作りました。
その結果、これまで英国で健康に害のない適量とされているアルコール摂取量、男性で1日30~40g、女性で20~30gよりはるかに少ない5gが、健康に プラスの影響をもたらす至適のアルコール摂取量であることがわかり、またこの量のアルコール摂取が守られると、毎年約4600人の英国人が、上記の生活習 慣病などで早死せず、天寿を全うできるようになると推定されることが明らかになりました。
この結果について博士は、成人に対してどうすべき かは、いうべきことではないが、例えばワインは心臓病予防になるといって何倍も飲んだりすると、他の病気のリスクが上昇したりするということ、そうしたこ とにならないように、この研究結果を見て人々が自分の健康を守るためには、どの程度のアルコール摂取をするのが最も良いのかを理解した上でアルコール摂取 量を自己決定してもらえればとしています。