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腸内細菌の話

Posted on 2012.6.26

 

 
抗加齢医学会レビュー】腸内細菌の話
さらに! 肥満マウスの腸内細菌叢を健康体のマウスに移植すると、健康なマウスが肥満マウスになってしまうそうです!
また、IBD(炎症性腸疾患の総称で、クローン病や潰瘍性大腸炎などが代表的な疾患)の患者さんは、健康な人に比べて、腸内細菌の種類も量も少ないようです。
腸内細菌叢は、食事に左右され、肉食をやめて魚、ご飯、みそ汁、漬物、納豆…という伝統的な日本食に換えると、およそ2日で腸内細菌叢が変わるそうです。
メタゲノミクスの発達によって膨大な数の腸内細菌も、とても簡単&短時間にその組成を調べることが可能になっています。日本人の腸内細菌と欧米人の腸内細菌では、細菌叢の組成が異なっており、ほとんどの日本人が持っていて、欧米人にないものが、「ベータアガラーゼ」という海苔や海藻を分解する海の泥の中にいる微生物。これが腸にいることで、私たち日本人は海苔や海藻の栄養を取り込むことができるのです。
(東大大学院 服部正平教授の講演の一部より)
抗加齢医学会「腸管内フローラ」のセッションより