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【ライフスタイル】ペットフードでサルモネラ感染症になる?!
教育、子育て
Posted on 2010.9.4
米国疾病管理予防センター(CDC)のCasey Barton Behravesh博士らが、全米21州で起こった、2歳未満の子供がサルモネラ感染症を発症した79件のうち、約半数の48%が、乾燥タイプの犬・猫用のペットフードとの関連性があることを、オンライン版pediatricsで発表しました。
特に、ペットを飼っている家庭のうち、キッチンでエサを与えている場合が、その家で育った乳幼児のサルモネラ菌の感染となんらかの関係が濃厚であるとしています。これは、乳幼児が保護者の見ていないところで乾燥ペットフードを食べてしまったり、ペットフードに触れた手を口に入れたりしたことで感染したことが推測されます。
サルモネラ菌はヒトをはじめとする動物の腸管内に常在する細菌で、2000種類以上の血清型に分類され、その一部がヒトに感染すると、48時間程度の潜伏期を経てから嘔吐、下痢、脱水症状、痙攣、乳幼児では意識障害を起こすことがあります。ブタ、ニワトリ、ウシの腸管内にも常在するので、食肉の低温保存や、調理法、調理後の保存などに十分注意が必要です。また、ペット(昆虫なども含む)からの感染も危惧されていました。
今回の報告では、サルモネラ菌の分離菌株の血清型がSalmonella Schwarzengrundと呼ばれるものが多く、ペンシルベニア州の感染ケースでは、13頭の犬のうち5頭から、また乾燥ペットフード22種類のうち、2種類からSalmonella Schwarzengrundが検出されました。
博士らは、乳幼児のいる家庭では、ペットフードを子供たちが口にしたり触れたりしないように十分注意が必要であることを指摘しています。