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【ライフスタイル】同性愛カップルに育てられた子供も順調に成長していることが統計的に明らかに!
教育、子育て
Posted on 2010.9.8
同性婚を認めるか否かの議論の中での一つのテーマとして、同性カップルが築く家族関係が正常に機能するのか、子供にとって良き親、養育者としてその役割を果 たせるのかという疑問がありますが、米国・カリフォルニア州スタンフォード大学の社会学者Michael Rosenfeld准教授がDemography 8月号に発表した研究で、同性愛カップルに育てられている子どもが、婚姻関係にある男女の夫婦に育てら れている子供とほとんど同程度の学業成績を収めていることが明らかになりました。
准教授はUS Census 2000(2000年合衆国・国勢調査)のデータを分析して、全てのタイプの家族の子供の小学校と中学校における留年率(米国では小中学校で学業達成度が 十分でない場合、同じ学年をやり直す、すなわち留年することが一般的にあります)を計算しました。
その結果、一般的な婚姻関係にある男女の夫婦の子どもの留年率が約7%だったのに対し、同性カップルであることを自ら認めている成人カップルに育てられている子供の留年率は9.5%でした。
准教授によると、婚姻関係にある男女の夫婦の方が同性カップルの人たちよりも平均して教育程度も高く、経済的にも裕福であることを考慮すれば、この留年率の差はほとんどないに等しいものであることが明らかだとしています。
さ らに准教授はデータを分析した結果から、養育者がゲイ・レズビアンの同性愛カップルであることそれ自体が子供の学業成績の足を引っ張ってはおらず、また家 族の構造が子供の学業成績に与える影響は取るに足らない要素であって、養育者の収入と教育水準が子供の学業成績に最も大きな影響を与える要因であるとして います。