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【ライフスタイル】冬の遊び・子供の安全に適切なヘルメットはどのタイプ?
教育、子育て
Posted on 2012.1.23
冬のスポーツ、レジャーといえばスキー、スノーボード、アイススケート、小さい子供にはソリが挙げられると思います。2~3歳の小さい子供でもできるソリは、親子連れで賑わうスキー場に専用コースなどが設けられているところもありますが、想像以上にスピードが出て、投げ出されてしまうようなこともあるようです。そうした思いがけないスピードの増加が招く事故も少なくありませんが、子供を危険から守るのに適切なヘルメットはどのようなものが良いかについての研究が、ウィンタースポーツの本場、カナダ・オタワ大学のBlaine Hoshizaki博士らによって、Journal of Neurosurgery: Pediatrics 2012年1月20日オンライン版に発表されました。
博士らは7歳以下の子供が一般的に使用しているアイスホッケー、自転車、アルペンスキー、の三種類のヘルメットについて実験を行いました。実験はカナダの小さい子供たちに人気のあるソリが選ばれ、ソリで転んだ場合を想定、シミュレートして、秒速2m,4m,6m,8m(時速7.2km、14.4km、21.6km、28.8km)の各速度でのヘルメットの前頭部、側頭部への衝撃が加わった際の防護機能が調べられました。データを分析した結果、秒速2m,4m,6mではアイスホッケー用ヘルメットが、他の二種類に比べて防護力が高く、今回の実験の最高速度である秒速8mでは自転車用ヘルメットが最も防御力が高いことが明らかになりました。
博士らはこの結果について、それぞれのタイプのヘルメットが子供の頭を守る機能を果たしていることは間違いないが、アイスホッケー用のヘルメットは、多方向からの衝撃に備えたデザインになっており、他のものよりも、小さな子供のソリ遊びには向いていることが、この研究から明らかになったとしています。