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【ライフスタイル】子供に先立たれた母親の悲しみは致死的な影響を持つ!

教育、子育て

Posted on 2012.7.5

akachan特攻隊基地の記念館や靖国神社に陳列されている戦死者の遺書には、しばしば「父上様、母上様、先立つ不孝をお許し下さい」との一文が 記載されています。親に授かった身体を傷つけないことが、儒教の教えの「孝」の基本であり、親より先に死んでしまうことは「不孝」であるとの考えを、この 一文は示しています。
孔子はおそらく我が子が傷つき、さらには亡くなってしまうことの悲しみがどれほど深いものかを知った上でこのような教 えを語ったものと思われますが、米国・ノートルダム大学のWilliam Evans博士らがEconomics and Human Biology 2012年6月22日オンライン版に発表した研究で、子供が亡くなって2年以内の母親の死亡リスクが、133%も増加していることが明ら かになりました。
博士らは20歳から50歳の母親69.224人を、9年に渡って継続調査したデータを分析し、子供の死と母親の死との関係を調査しました。
デー タを分析した結果、子供の年齢にかかわらず子供が亡くなって2年以内の母親の死亡リスクが上記のように、133%増加しており、これは母親の収入や教育、 子供の死因によって影響を受けてはいませんでした。以前に発表されたデンマークの研究では子供に先立たれた親は、精神疾患で入院するリスクが高まること、 特に母親は1年以内の精神疾患の発症率が高く、その影響は少なくとも5年間残ることが明らかにされていますが、博士らは大規模な研究で母親の死亡リスクの増加を、データの上から初めて確認できたことは意味があるとしています。