海外旅行は楽しいけれど、荷物いっぱいで行列を作って飛行機に乗り込むのは避けたいものです。そこで米国クラークソン大学の経営学の研究者らが、これを解 決する方法を、試算やシミュレーションをもとに科学的に解析し、とても良い方法を導き出し、2014年1月号の科学雑誌『Journal of Air Management』に発表しました。皆さんが不快に思う、飛行機への乗り込み時間を短縮する方法は、意外に簡単でした。それは、①機内持ち込み荷物が2個の乗客、②1個の乗客、③機内持ち込み荷物がない乗客の3つに分けて、座席の列（エリア）を決めることだそうです。確 かに！荷物がいっぱいの乗客とそうでない乗客が混然として乗り込むと、通路が塞がってしまったり、立ったり座ったりと、いろいろ面倒ですよね。機内持ち込 み荷物の数ごとにエリアを分けておけば、結構スムーズに登場できそうです。ただし、機体が片寄らないようにしないといけないかしら？？実際に研究者らが試算をしたところ、この方法によって、搭乗時間を短縮することで、飛行機の便数を増やしたり、燃料を節約することで、デルタ航空などの大手航空会社であれば、年間１０００万ドルも売り上げを伸ばすことができるということです。研究者らは、これからも、現実に生じている不具合やトラブルなどを、解消するために役立つ学術研究を続けて行くと述べています。

R. John Milne, Alexander R. Kelly. A new method for boarding passengers onto an airplane. Journal of Air Transport Management, 2014