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ハラハラドキドキ映画は本当に心臓に負担が!

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Posted on 2014.5.27

phm23_0595-sハラハラドキドキする映画を人は好んで見ますが、実はこういう映画を見て、手に汗握り、ドキドキすることは、心拍の乱れや血圧の上昇を引き起こし、実際に 体にストレスを与えていることが、ロンドン大学の研究で明らかになり、2014年5月の『Circulation:Arrhythmia and Electrophysiology』で報告されました。これは、心臓カテーテルの治療を受けた19人の患者に、『バーティカル・リミッ ト』という山岳アクション映画で、雪崩、雪壁、転落事故、遭難、高山病など、命にかかわる究極的な危機に追い込まれるシーンが続出する作品を選んで見せ て、心拍数や血圧の変化を調べた結果によるものです。研究者によると、健康な人よりも心臓が弱っている高齢者や心臓病の人の方が、よりストレスを受けやすく、過激な映画ほど、心臓に負担をかけることも判明しました。
たとえ現実ではなくても、視覚的に命の危機にさらされるようなストレスな場面を見ることで、心理的なストレスが、体のストレスへと伝播することも明らかになりました。

Effect of Mental Challenge Induced by Movie Clips on Action Potential Duration in Normal Human Subjects Independent of Heart Rate. Circulation: Arrhythmia and Electrophysiology, 2014