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【ライフスタイル】時差ぼけがホルモン・コントロールで解消する可能性

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Posted on 2010.7.2

jetサッカーワールドカップが現在開催されていますが、国際試合では時差ぼけを解消して、現地の時間に選手の睡眠サイクルを合わせるために、早めに現地入りすることが常識です。
時差ぼけは生物の体内時計のサーカディアン・リズム(circadian rhythm概日リズム)と、その場所の日の出・日の入りに基づく時間のズレで生じる体調不良ですが、ドイツ・Max Planck Institute for Biophysical ChemistryのGregor Eichele教授らがJournal of Clinical Investigation 6月23日オンライン版に発表した研究によると、将来的にはホルモン・コントロール療法で素早く時差ぼけに対処できる可能性 が見つかったということです。
教授らのマウスを使用した研究によると、体内の概日リズムを生じさせる時計遺伝子と器官ごとの体内時計が、新しい外 部の時間サイクルに同期するため必要な時間的長さはそれぞれ異なるのだそうです。体内時計の中枢は脳の視床下部視交叉上核にあり、ここがペースメーカーと なっているのですが、教授らがマウスの副腎の体内時計の機能を停止させたところ、マウスは時差ぼけをしなくなったそうです。
しかしながら生 体にとって少しの時間でも暗いところにいると夜の体調になり、少しでも明くなれば昼間の体調になるなどということは都合の良いことではなく、このことから 副腎の体内時計は、体内各器官の概日リズムの恒常性を保たせるための機能を担っていることがわかりました。
そして副腎から時間によって分泌 されるホルモンであるコルチコステロンが、新しい時間に体内時計を素早く合わせるために重要な役割を果たしていることを発見し、副腎皮質ホルモン合成阻害 薬メチラポンを使用してマウスの体内時計の新しい概日リズムへの適応スピードをコントロールできました。
教授らはこの発見から将来的にはメチラポンが人の時差ぼけ解消のための特効薬になる可能性があるのではないかとしています。