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【ライフスタイル】座りっぱなしは死を招く?!
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Posted on 2011.1.18
テ レビやパソコンの前に長時間、座りっぱなしでいることは、心血管病のリスクを高め、死の危険にさえもさらされてしまう、という研究報告が、英国・ロンドン 大学Emmanuel Stamatakis博士らによって行われ、2011年1月18日付のJournal of the American College of Cardiologyに掲載されました。
この研究はスコットランド在住で35歳以上の男女4,512人を対象に行っ たもので、1日4時間以上テレビやパソコンの画面の前で過ごすグループは、2時間未満のグループよりも2.3倍も、心血管病のリスクが高いそうです。 2003年から開始したこの研究調査によると、4.3年間の追跡調査期間に、215人が心血管病で死亡し、325人がほかの理由で死亡したそうです。年 齢、性別、肥満度、喫煙、社会階層、持病、婚姻状況、糖尿病、高血圧などについて調整した後のすべての原因に対する死亡リスクは1.52で、1日4時間以 上、テレビやビデオの画面を座りっぱなしで見る人の心血管病による死亡リスクは2.3倍でした。さらにここに身体的な活動の状況に関して調整を加えても、 1.48倍と、2.25倍で、あまり影響がありませんでした。
そこで被験者の血液を調べたところ、テレビやパソコン画面を長時間にわたって 見る人は、CRP(C反応性タンパク:代表的な炎症マーカーで、炎症が起きると血液中にCRPが増え、炎症が治まると減る)が高い傾向にあり、CRP、 BMI、HDLコレステロールとの組み合わせると、さらに調査結果との関係性が若干高くなるそうです。
研究者の推測では、もうひとつ考えら れるメカニズムとして、座ったままの状態でいると血流が低下し、生体機能に欠かせない「一酸化窒素」を、体内(特に血管内皮細胞)で合成する過程で必要な 「一酸化窒素シンターゼ(NOS)」という酵素が、血管内で減少することで、高血圧になったり、免疫機能を低下させたり、細胞の代謝を停滞させたりするこ とが考えられ、これが心血管病のリスクを高めているのではないかということです。
ただし今回の研究では、テレビやパソコンを見ながら座り続けることに関してのみの調査で、テレビ視聴やパソコン作業そのものが、心血管リスク、死亡リスクにどんな影響を及ぼしているかについては言及していません。