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【メディカル】主観的幸福感が人を健康で長寿にさせる!
その他
Posted on 2011.3.4
米国・イリノイ大学のEd Diener名誉教授らが Applied Psychology2011年3月号に発表した研究で、主観的に幸福に感じながら生活している人や、ストレスのない生活を送っている動物は、より健康で長寿であることが確認されました。
名 誉教授はこれまでに発表された160以上の人と動物の、精神生活と健康や寿命の関係に関する8つのタイプの研究を分析しました。多くの研究は人の主観的幸 福感を人生の満足度、否定的な感情に苦しんでいないこと、楽天性、前向きで肯定的かつ積極的な感情の存在などで調査対象者の主観的幸福感を測っていまし た。
分析対象となった研究には、5000人以上の大学生を40年以上に渡って継続的に調査して得られたデータからは、学生時代に悲観的な考 えや感情にとらわれていた人が短命な傾向があることを示す研究、180人のカトリック修道女が20代から晩年に至るまでを書き綴った自伝の分析では、20 代を積極的な人生ととらえていた修道女が、否定的にとらえていた修道女より長命なことを明らかにした研究などがありました。
多くの研究から不安、抑うつ、日常生活の中での楽しみ・喜びの欠如、悲観主義などが不健康や短命と相関性が高く、また動物の研究でもストレスのより少ない環境下で暮らしたほうが、健康で長寿であることも明らかでした。
名 誉教授はこの研究結果から、主観的幸福感が健康と長寿に結びついていることは明らかであり、長寿の秘訣として、これまで言われている肥満を避け、腹八分目 で、禁煙し、運動するという4か条に加えて、幸福感を持ち、怒りや抑うつの感情を避けることをモットーとすべきであるとしています。