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【ライフスタイル】風呂場での転倒事故に注意!
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Posted on 2011.6.16
アメリカでは年間23.4万人の成人がバスルームでけがをして病院で救急医療を受けていることが、6月10日付の米国疾病管理予防セ ンター(Centers for Disease Control and Prevention)の死亡率と疾病に関する週報で明らかになりました。けがのうちの約80%が転倒事故でした。
バスルームでのけがの 29%は切り傷、擦り傷、打撲などで、85歳以上の高齢者は骨折をする割合が高いということです。男女比に関して女性 は10万人に121.2人、男性は70.4人と、女性が圧倒的に多く、15~24歳までのけが人は10万人に4.1人なのに対して、85歳以上の高齢者は 266.6人と、高齢者のバスルームでの事故が著しく多いことが判明しました。救急医療を受けた患者さんの84.9%は、処置を受けて帰宅し、13.7% が入院しています。
米国疾病管理予防センターでは、バスルームで発生するほ とんどの事故は、教育とバスルームを安全な状態に保つことで防げるとコメントしています。つまり、滑り止めのマットなどをバスタブやシャワーを浴びる足元 に敷いたり、バスタブやシャワーの近くに手すりを取り付けることで、転倒が防げるということです。
研究者はさらに、若者にとっても、高齢者 と同様にバスルームは転倒する危険が大きく、バスルームやバスタブの床が固く、蛇口などのハードウエアも多いので、転倒の際に頭部などを損傷しないように 注意する必要があるといいます。研究者は、バスタブにはタオル掛けを設置するよりも、転倒防止のための手すりをつけることで、けがを 防ぐことができることを、広く国民に呼びかけていくと述べています。
実は日本でも入浴中の死亡者数が年に約1万4千人、交通事故死よりも多いのです。お風呂好きの日本人ゆえの現象かと思いきや、アメリカでもバスルームでのけがや事故がこんなに多いのですね。「お風呂には危険が潜んでいる」ことを忘れずに入浴を楽しみましょう。