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【メディカル】信用できるエビデンスの条件とは?

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Posted on 2011.6.29

【HBR会員誌2011年4.5月合併号「医療・検査・判定の常識・非常識トピックス」より】
エビデンスに基づいた医療(EBM)が人気だが、本当に信頼できるエビデンスとはどんなものだろうか?
「食品の成分を抽出したものを大量にネズミに食べさせて、ネズミがよく運動したとか、よく眠ったなどというエビデンスを見かけます。そもそも人間で行っていな い実験結果は、人間に当てはまらないかもしれません。さらに、よく走って元気になったネズミは、その後、走り疲れて早死にしたかもしれません」と岡田先 生。
信用するに価する最低限の実験の条件について岡田先生は、
①サンプル数が多いこと。できれば千以上の単位がほしい、
②短期間ではなく、数年間というスパンで、時間を追って調査を行っていること、
③比較するグループがあり、その条件が揃っていること
を挙げ、この3つを満たして初めて信用できるエビデンスとして扱ってもいいと考えるようにと教えてくれた。
【取材協力者プロフィール】
岡田正彦 先生
新潟大学大学院医歯学総合研究科 予防医療学分野教授
1946 年京都府生まれ。’72年新潟大学医学部卒業後、同医学部附属病院内科研修医、脳研究所助手などを経て’90年より医学部教授に就任。専門は予防医学、大 規模臨床データの統計解析、予防に寄与する検査法の開発など。2002年に臨床病理学研究振興基金「小酒井望賞」を受賞。論文発表は555編にのぼる。
おもな著書に『検診で寿命は延びない』(PHP新書)、『がんは8割防げる』(祥伝社新書)、『人はなぜ太るのか』(岩波新書)など。