コラムColumn
【ライフスタイル】メンソールのタバコを吸っていると禁煙し難くなる!
その他
Posted on 2011.8.25
米国・ニュージャージー医科歯科大学のCristine D. Delnevo博士らがAmerican Journal of Preventive Medicine 2011年8月15日オンライン・リリースで発表した研究によると、メンソール・タバコをいつも吸っている喫煙者は、普通の紙巻タバコを吸っている喫煙者よりも、禁煙を達成する割合が低いことがわかりました。
博士らは米国で2003年と2006/7年に実施された調査から喫煙動向を分析することが可能な71.193人のデータを抽出、分析して喫煙状況、禁煙動向を分析しました。
調査時点で71.193人の調査対象者のうち、現在喫煙者が54.662人、過去喫煙していたが禁煙した禁煙者が16.531人でした。メンソール・タバコに関しては現在の喫煙者の27.9%、過去喫煙していた禁煙者の24.5%がメンソール・タバコの愛煙家で、また性別内の比率で見ると女子が32.0%、男性は22.8%と女性のほうがよりメンソール・タバコを好んでいることもわかりました。
性別以外の通常のタバコと比較した場合のメンソール・タバコ愛煙家の特性は、教育水準が低いこと、低収入であること、年齢が若いこと、人種による違いも顕著でメンソール・タバコは圧倒的に黒人に好まれており71.8%がメンソールの愛煙家(白人21.0%、ヒスパニック系28.1%)であるということも明らかになりました。
そして過去の喫煙者の禁煙動向と吸っているタバコの種類を、通常のタバコとメンソール・タバコとで比較、分析した結果、メンソール・タバコを吸っていた人の方が、禁煙達成率が約10%低いことがわかりました。
この結果について博士らは、10%の違いさほどの違いではないと思われるかもしれないが、健康のために喫煙者に禁煙させようと考えている我々にとっては大きな違いであり、公衆衛生の観点からメンソール・タバコは、より大きな障害であることが見出されたことは意義があるとしています。