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【メディカル】低容量ニコチンパッチは妊婦の禁煙には役に立たない?!
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Posted on 2012.3.3
英国・ノッティンガム大学のTim Coleman博士らがNew England Journal of Medicine 2012年3月1日号に発表した研究で、妊娠中の女性喫煙者を禁煙させるためにニコチンパッチを使用しても、効果が上がらないことがわ かりました。
博士らは喫煙習慣(妊娠中毎日5本以上、妊娠前10本以上)のある妊婦(妊娠12週から24週、年齢16歳から50 歳)1.050人を対象に、ニコチンパッチが禁煙に有効かどうかを介入実験しました。実験では妊婦がランダムにニコチンパッチグループ521人、プラセボ (偽薬)グループ529人に割り当てられ、効果が調査されました。
ニコチンパッチは毎日15mgのものを16時間使用し(プラセボグループはプラセボのパッチ)、8週間継続して使用し、同時に妊婦たちは全員行動カウンセリングによる禁煙指導を助産婦から実験開始前と開始3日後、4週間後に受けました。
禁煙・喫煙状況は呼気の一酸化炭素濃度と唾液中のコチニン濃度で検証されました。出産時までの禁煙効果に関して、ニコチンパッチグループとプラセボグループでデータを比較した結果、統計的に有意な効果は、確認できませんでした。
ニ コチンパッチは妊婦以外の禁煙には有効であることが知られているのにもかかわらず、こうした結果だったことについて博士らは、一つには妊婦たちがきちんと パッチを使用していなかった可能性が高く、様々な理由で途中で使用しなかった妊婦のデータが混入された上での結果であることが考えられること、もう一つの 理由として妊婦に与える影響を考慮したガイドラインによってニコチンパッチのニコチン量が少なかったことによることも考えられるので、今後はニコチン量を 高めたパッチで効果をさらに確認する研究を行う必要があるとしています。