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【ライフスタイル】長寿は遺伝による性格特性が大きく影響している可能性あり!
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Posted on 2012.6.6
テレビ番組に登場する100歳以上の方はかつてのきんさん、ぎんさん姉妹のように皆さん明るく陽気で気さくな方が多いような印象があります。
米国・ニューヨークのアルバート・アインシュタイン医科大学の研究員を中心とした研究チームがAging 2012年5月21日オンライン版に発表した研究で、100歳前後まで長生きする人は、身体活動を活発に行なっているだけではなく、社交的、外交的、楽天的、おおらかで良く笑う、など長寿性格特性というべき性格的、気質的な特性を有していることが明らかになりました。
研究チームは性格や気質と長寿の関係を調べるために、身体的遺伝的特性が均質である東欧系ユダヤ人243人の長寿者(平均年齢97.6歳±2.79歳、男性25%女性75%)を対象に調査分析しました。
研究チームはこれまでの研究で、性格特性が身体的な健康にも影響していることが知られていることから、そうした側面を明らかにする目的で、独自に開発した簡易な長寿者性格特性検査も使用して、被験者である長寿者を調査しました。
その結果、長寿者は上記の性格特性のほか、人生に対して前向きで積極的な態度を持ち、良く笑うことが人生には重要であると認識し、実行していること、幅広い人間関係を持っていること、感情を内に秘めずに表に出すことなど、特性を持つことがわかりました。
また平均的な米国人よりも神経質的な性格特性が低く、誠実で良心的な特性が強いことも明らかになりました。
この結果について研究チームでは、70代以降で性格特性が変化するという研究報告もあり、また今回の調査対象となった長寿者の過去の性格特性調査結果もないので、彼らが若い時からずっと、こうした性格特性を維持し続けているかどうかは今回の研究からは確認できないが、上記のような性格、気質が遺伝の影響が大きいことは既に知られており、遺伝による性格、気質特性が100歳まで元気で生きる、というような例外的な長寿に、大きな影響を与えている可能性が高いといえるのではないかとしています。