コラムColumn

【メディカル】米国人の頭が大きくなり続けている!

その他

Posted on 2012.6.10

atama2米国・テネシー大学・法人類学センターのRichard Jantz名誉教授らの研究チームが2012年4月14日にオレゴン州ポートランドで開催された、アメリカ自然人類学会大会で発表した研究で、米国の白人 の頭のサイズが19世紀中盤以降1980年代まで大きくなり続けていることが明らかになりました。
研究では1850年代以降の1500体の 頭蓋骨が分析されました。その結果、1850年代と比較して1980年代では、男性の場合、頭蓋骨が縦に8mm伸びており、容積がテニスボール1個分の 200cc増大し、女性もそれぞれ7mmと180cc大きくなっていることがわかりました。
頭蓋骨の縦の長さが1800年代末期からの約 100年で6.8%長くなったのに対し、身体のそれ以外の部分については身長が5.6%、大腿骨の長さは2%しか伸びていませんでした。また頭蓋骨の縦の 長さは現在でも伸び続けている一方で身長の伸びは鈍化し停滞気味であることもわかりました。
研究チームによると米国白人の頭蓋 骨は正面から見ると、どんどん縦に伸びて幅が狭くなってきているため、幅の狭い細長い顔になりつつあるのだそうです。こうした原因の一つには米国人が以前 よりも成長、成熟が早まっていること、かつて蝶後頭軟骨結合は20歳頃だったのに対し現在では男子で16歳、女子で14歳と早期化していること、などが考 えられるとしています。
ただし、進化の結果としてこうした傾向が出てきているのか、栄養や運動など体型に影響を与えるライフスタイルの変化によるものか、同じ白人同士でも民族や宗教の違いで以前に存在した結婚へのバリアがなくなったせいなのか、なぜこうなっているのかの理由は今のところ特定できていないとしています。