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【ライフスタイル】椅子に座っている時間を減らすだけで寿命が2年延び、テレビを減らせば更に延びる!
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Posted on 2012.7.15
体を動かさないことが健康にマイナスの影響を与えることはよく知られていますが、米国ハーバード大学医学部のI-Min Lee教授らが2012年7月9日付けBMJ Openに発表した米国人を対象とした研究で米国人の成人は椅子に座っている時間を1日3時間未満にするだけで寿命が2年延びること、さらにそれとは別に テレビを視聴する時間を1日2時間未満にすると1年5ヶ月寿命が延びることが明らかになりました。
これまでの研究で、動かずにじっとして、テレビばかり見ているような生活習慣が、糖尿病や心臓血管障害のリスク増加を招いている可能性が高いことが示唆されていたことから、教授らは、既に発表されている関連研究からデータを集め、再度詳しく分析しました。
データには167.000人の米国成人の健康状態と生活パターン、ライフスタイルのデータが含まれていました。
また教授らは、米国健康栄養調査のデータも利用し、椅子に座っている時間、テレビ視聴の時間と死亡リスクの予測モデルを開発しました。
データを総合的に分析した結果、米国人全体で考えた場合、上記のように椅子に座っている時間を毎日3時間未満にすれば、寿命(余命)が2年延びること、テレビ視聴を毎日2時間未満にすれば、寿命が1.38年(約1年5ヶ月)延ばせることがわかりました。
教 授はこの結果について、じっとして身体を動かさない生活スタイルの不健康さをデータ的に裏付けることができたのではないかとし、ただしこの結果の解釈につ いて、動かない人はすべて2年間寿命が短くなっているなどと、個人に当てはめて短絡的に理解すべきではないので注意して欲しいとしています。