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中年期に独身の人は早死にリスクが高い!
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Posted on 2013.1.18
中年期に独身の人は早死にリスクが高い!
わが国では、2012年に発表されたデータで男性の生涯未婚率(50歳時点で一度も結婚したことのない人の割合)が2割を超えたとして話題になり、また独居者の孤独死の問題など単身世帯の増加が、社会的にもさまざまな問題を孕むことから注目を集めていますが、米国・デューク大学メディカルセンターのIlene Siegler博士らがAnnals of Behavioral Medicine 2013年1月号に発表した研究で、中年期に継続的な関係を持つ配偶者、パートナーのいない人は、中年期に早死にしてしまうリスクが高いことが明らかになりました。
博士らは結婚歴、結婚年齢と中年期の早死にの関係を1940年代生まれのノースカロライナ大学の卒業生4.802人が登録している健康調査データを使用して分析しました。
死亡リスクに影響を与える社会経済的な状況や性格、飲酒や喫煙など健康にリスクのある生活習慣などの要因を除外して、対象者の結婚生活の安定性、離婚や非婚の要因と死亡リスクの関係のみを抽出して分析した結果、生涯未婚だった人は、成人期を通して安定した結婚生活を過ごし、配偶者と一緒に生活している人に比べて、早死にするリスクが2.33倍も高いこと、また離婚して中年期に単身生活の人も、1.64倍ほど早死にリスクが高まっていました。
性格や健康に影響のある生活要因を含めて比較しても、結婚生活を継続していることが、死亡リスクを低下させている大きな要因であることは変化がありませんでした。
博士らは今回の結果から、パートナーのいない生活は、天寿を全うできず中年期に早死にさせてしまう大きなリスク要因であることは間違いないとしています。
Annals of Behavioral Medicine 2013年1月号