コラムColumn
音楽は世界の共通言語だった
その他心理教育、子育て
Posted on 2019.11.23
2019年11月22日号の科学雑誌『Science』に掲載された研究論文で、世界中の音楽に共通点があり、音楽が異なる地域の文化を結び付け、世界の普遍的な言語としての役割を担っていることが、科学的に明らかにされました。
これはハーバード大学の研究によるもので、世界中の子守歌、癒しの音楽、ダンス音楽、ラブソングに分類して分析したところ、音響特性(アクセント、テンポ、ピッチなど)が主要なコンテキスト(愛、癒し、ダンス、子守りなど)によって似た傾向があることがわかりました。例えばダンスミュージックはテンポが速くでリズミカルであり、子守歌はソフトでスローであることは、世界中で共通していました。癒しの音楽は、ラブソングよりも使用する音符の数が少なく、音域が狭い傾向があります。これらの結果について研究者は、宗教や文化的背景を超えて、人間には音楽に対して普遍的に認識できる特性を持ち、それが基本的な「人間の音楽性」となって備わっているのだろうと述べています。言葉が理解できなくても音楽によって心を通わせることができる…というのは、人間に備わった「人間の音楽性」であり、言葉の壁を越えて道の人間同士が理解し合うために備わった力なのかもしれませんね。
【出典】
https://science.sciencemag.org/content/366/6468/eaax0868