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若さと美肌にはやっぱり睡眠

その他美容老化

Posted on 2020.1.18

寝不足の朝は化粧ノリが悪く肌荒れが気になり、よく眠った日の朝は、お肌の調子が良いと感じたことがある人は多いと思います。それを裏付けるような研究成果をご紹介します。イギリスのマンチェスター大学の研究によると、皮膚、骨、軟骨、血管、内臓などに広く分布しているコラーゲンは私たちの体内に不可欠ですが、そのコラーゲンを継続的に合成したり、古くなったコラーゲンを分解して新しいものに入れ替えたりする「コラーゲンの分解と合成のサイクル」を維持するのに、体内時計が大きな役割を担っていることが、マウスを用いた実験で明らかになり、2020年1月6日発行の『Nature Cell Biology』で発表されました。

この研究では、眠っている間にコラーゲンの合成が盛んに行われ、起きている間にコラーゲン線維の集合が起こることがわかりました。さらに、体内時計の働きが無効になると、異常なコラーゲン線維が発生し、古いコラーゲンが体内に蓄積することも明らかになりました。

この結果について研究者は、加齢とともに体内時計の働きが低下していくことで、コラーゲンの合成と分解のサイクルがずれてしまい、体内のコラーゲンの量や質が低下し、それが引き金となって、皮膚にシミやしわ、たるみなどの老化が発生したり、骨や軟骨の痛みや病気を発症したり、血管の伸縮性が低下して、高血圧や動脈硬化になったりする、つまり老化が進んでいくのではないかと推察しています。

【出典】

Joan Chang, Richa Garva, Adam Pickard, Ching-Yan Chloé Yeung, Venkatesh Mallikarjun, Joe Swift, David F. Holmes, Ben Calverley, Yinhui Lu, Antony Adamson, Helena Raymond-Hayling, Oliver Jensen, Tom Shearer, Qing Jun Meng, Karl E. Kadler. Circadian control of the secretory pathway maintains collagen homeostasis. Nature Cell Biology, 2020; 22 (1): 74 DOI: 10.1038/s41556-019-0441-z