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新型コロナウイルスの危険に晒される低・中所得国の高齢者(BMJより)

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Posted on 2020.3.14

2020年3月13日の『British Medical Journal』に掲載された英国イーストアングリア大学などの研究によると、これまでの新型コロナウイルスの世界各国でのパンデミックの状況を総合的に分析すると、低所得国と中所得国の高齢者を支援するための専門家グループの形成と実際的な対応を早急に行う必要性があることを指摘しています。

研究者らは、「 コロナウイルスに対する世界的な対応は、中・低所得国の高齢者の死亡率が高いことに注目して、最も壊滅的な結果に直面する可能性が高いこのグループを支援するための方法を考える必要がある」と指摘しています。

さらに、「4つの懸念」として、まず1つ目に、高齢者が家族と同居しておらず、面倒をみる人がいないケースが非常に多いこと。2つ目に、管理の行き届いていない老人ホームや高齢者施設が多く、深刻なアウトブレイクが発生する可能性があること。3つ目に、高齢者が新型コロナウイルスに感染すると重症化することが多く、人工呼吸器などの高額な医療機器と高度な医療技術を必要とするため、多数の感染者が出た場合、治療を受けられない可能性があること。さらに検査キットについても高額であるため、検査を受けられない高齢者が多くなること。4つ目に、高齢者には独居や社会的なつながりの希薄化、メディア接触機会の減少などにより、新しく正確な情報がリーチしにくいことが挙げられており、これら4つの障壁を乗り越えて、高齢者への対応策を準備することが、世界的なウイルス対策計画に必要であると述べています。

【出典】Bearing the brunt of covid-19: older people in low and middle income countries, BMJ 2020; 368 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.m1052 (Published 13 March 2020) Cite this as: BMJ 2020;368:m1052