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若さ維持のために老化に対するネガティブな経験を減らす

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Posted on 2024.10.18

若く見られるように努めることで、高齢者が直面する年齢差別は軽減されるでしょうか? 50歳以上の人々の老化に対する複雑な受け止め方には、見た目、経験、身体的および精神的健康が絡み合っていることが、米国ミシガン大学の研究で明らかになり、2024年3月の「Psychology and Aging」に研究成果が発表されました。
この研究では、50歳~80歳までの米国成人63人を対象に実験が行われました。その結果、59%が「自分は実年齢よりも若く見えていると思う」と回答し、全体の35%が「若く見えるように投資している」と回答しました。
さらに「自分は比較的若く見える方だ」と回答した人は、そう回答しなかった人々よりも加齢によるポジティブな経験が多く、ネガティブな経験が少ないことが明らかになりました。そしてネガティブな経験が少ないほど、身体的、精神的健康状態の改善にプラスになることも明らかになりました。
研究者は、若さの維持には、老化に伴うネガティブな経験を少なくすることが重要だと述べています。

【出典】 Julie Ober Allen, Valerie Moïse, Erica Solway, Marshall K. Cheney, Daniel Joseph Larson, Preeti N. Malani, Dianne Singer, Jeffrey T. Kullgren. How old do I look? Aging appearance and experiences of aging among U.S. adults ages 50–80.. Psychology and Aging, 2024; DOI: 10.1037/pag0000800