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【ライフスタイル】薄明かりで眠ると太る!パソコンやテレビのつけっぱなしに要注意。
肥満
Posted on 2010.10.20
米国オハイオ州立大学のLaura K. Fonken博士らが、オンライン版のProceedings of the National Academy of Sciencesに発表したマウスの実験結果から、テレビやパソコン画面をつけっぱなしにして眠ることで、体重が増加する可能性があることを指摘しまし た。
この実験はマウスを3つのグループに分けて、①16時間は明かりをつけて飼育し、残りの8時間は暗くして飼育したグループ、②16時間 は明かりをつけて飼育し、残りの8時間は5ルクス程度の薄明かりで飼育したグループ、③24時間明るいところで飼育したグループで、えさの量は③グループ ともに同じだけ食べさせました。
5ルクスの灯りというのは、ちょうどテレビやパソコンの画面の明るさで、強烈な明かりではない穏やかな光ですが、それでも②のグループのネズミは、①の通常の概日リズムで飼育したネズミに比べて50%も体重が増加していたそうです。
こ の原因に関して博士らは、②の薄明かりの中で飼育されたネズミは、明るい状態のときにエサの55.5%を食べたのに対し、通常の概日リズムのネズミは、明 るい光の中では36.5%しか食べていませんでした。(ネズミは夜行性なので通常、明るいところではたくさん捕食しません)。さらにそれぞれのネズミの耐 糖能(上昇した血糖値を正常に戻す能力)を比較した結果、薄明かりで飼育されたネズミは、正常な概日リズムで飼育されたネズミよりも耐糖能が悪く、血糖値 が下がらずに、いつまでも血糖値が上がったままでいることが判明。これらが原因で、薄明かりで飼育されたネズミの体重が増加したのではないか、と博士らは 指摘しています。
この結果がすべて人間に当てはまるとは言い切れませんが、夜中にパソコンやテレビのついた薄明かりの部屋にいて、眠れずに、ついスナック菓子を食べたくなったり、口寂しくなったことは、誰しも経験があるのでは?