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【ライフスタイル】ストレスと睡眠時間がダイエットの成功のヒケツ
肥満
Posted on 2011.3.31
ストレスを軽減して睡眠時間をたっぷりとることがダイエットを成功させる秘訣であることが、米国オレゴン州ポートランドの Kaiser Permanente CenterのCharles R.Elder 博士らによって2011年4月号のInternational Journal of Obesityに発表されました。
この研究は、平均年齢55歳、平均BMIが37.7の472人の肥満症患者(約90%が女性)を対象にした調査で、米国国立衛生研究所(NIH)の国立補完代替医療センター(NCCAM)が中心になり、実施されました。
実 験では、最初の6ヶ月間に、野菜、果物、低炭水化物、低脂肪乳製品などを中心として、1日500キロカロリーの食事と、週に3時間以上の運動をするように 指導しました。6ヶ月の実験期間の間には、22回の面接調査が行われ、参加者のミーティングへの出席率は73.1%、平均すると週に5.1日分の食事日誌 が記録され、週に3時間15分の運動を行いました。
この結果、実験期間終了後、参加者は平均6.3kgの減量に成功しました。さらに詳しく調べていくと、食事日誌をこまめにつけて、ミーティングに積極的に参加した人ほど、減量に成功していることが判明しました。
また、ストレスレベルが低く6~8時間の適度な睡眠をとっている人は、ストレスレベルが高く睡眠時間が8時間以上か、6時間未満の人に比べて、減量目標を達成する率が2倍も高いことがわかりました。
研究者らは、この結果から、ストレスを緩和したり、適度な睡眠をとることで、食欲を高めるグレリンというホルモンの分泌を抑制し、逆に満腹感を感じさせるレ プチンというホルモンが分泌されることで、減量・ダイエットを成功させるのではないかと分析しています。また食事日誌やミーティングに参加することで、大 脳辺縁系の報酬系回路が刺激され、食欲が抑制される効果も関係しているのではないかと分析しています。