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【食】米国人は肥満と関節炎でさらに運動しなくなる!

肥満運動

Posted on 2011.5.28

hiza肥満に加えて関節炎になることで、米国人はさらに運動しなくなっていることが、米国保険社会福祉省(Department of Health and Human Services, HHS)疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)が発表している、Morbidity and Mortality Weekly Report(MMWR)2011年5月20日号に掲載された、米国人の肥満と運動と関節炎に関するレポート(Arthritis as a Potential Barrier to Physical Activity Among Adults with Obesity --- United States, 2007 and 2009)で明らかになりました。
18歳以上の男女40万人を対象に実施された大規模調査によるレポートでは、調査対象者全体の16.9%が肥満のみ、17.3%が関節炎のみ、9.3%が肥満で関節炎でもあることがわかりました。運動しない人は、肥満で関節炎のある人では22.7%、肥満のみでは13.5%、関節炎のみでは16.1%でした。肥満者全体の35.6%が関節炎も併発しており、こうした肥満で関節炎でもある人たちは、肥満ではあるが関節炎ではない人に比べて、44%も体を動かすことを避け、運動しない傾向が高いことがわかりました。男女比較では肥満と関節炎の併発率は女性10.6%、男性8.1%でまた関節炎では女性20%、男性14.5%と、いずれも女性のほうが高いことがわかりました。
年齢階層別では18-44歳では、肥満と関節炎を併発している人は4%に過ぎませんでしたが、65歳以上では15.2%にも上りました。糖尿病や心臓病には適度の運動が疾病マネジメントとして重要であることから、報告書ではウォーキング、水泳など、痛む関節に負担が少なく、減量にも効果のある運動に参加させるよう、働きかける必要があるとしています。