コラムColumn
太り過ぎると脳(海馬)の働きが低下する
肥満
Posted on 2014.2.17
ニューヨーク州立大学の研究によると、BMI25を超える過体重の人は、標準的な体重の人に比べて、海馬内のN-アセチルアスパラギン酸という、脳内の神経伝達が円滑に行われている際に見られる物質が、低下していることが明らかになりました。さらに、BMIに関係なく、不安や心配を強く感じる人は、N-アセチルアスパラギン酸が低下していました。N-アセチルアスパラギン酸のレベルは、全般姓不安障害の患者などでも低下が見られる物質です。海馬は、脳の中で、記憶や感情のコントロールをする大切な部分。この結果について、太り過ぎることで、海馬の脳神経細胞の神経伝達が円滑に行われなくなり、記憶、学習、感情、そして食欲などをコントロールするのが難しくなっている可能性があることを指摘しています。
出典:“Reduced hippocampal N-acetyl-aspartate (NAA) as a biomarker for overweight. ” NeuroImage: Clinical, 2014