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【メディカル】マンモグラフィー検診の有益さに比べれば放射線のリスクは非常に小さいことが理論的に明らかに!

女性病気

Posted on 2010.11.18

nyugan最近の乳がん早期発見のために普及しつつさるマンモグラフィー検査に対して、わずかな量であっても放射線を浴びることで、乳がんのリスクを高める作用もあ り、危険ではないかと一般向けに報道されることなどから、検査自体を恐れる女性が増えていることに対して、カナダ・トロント大学のMartin J. Yaffe教授らが、Radiology オンライン版、及び1月号に発表する研究で、マンモグラフィー検査による早期発見の利益に比べて、リスクの増加 は恐れるほどのリスク増加ではないことを明らかにすると同時に、警鐘を鳴らしています。
教授らはマンモグラフィー検査に伴う被爆による乳がんリスクの増加の可能性と、一般的な乳がん発症リスク、乳がんによる致死率などを推定する数理モデルを開発し、マンモグラフィーのリスクを試算しました。
その結果、1回のマンモグラフィー検査で浴びる放射線量を典型的な量である3.7mGyと設定し、40歳から55歳まで毎年1回、それ以降74歳まで2年に 1回、両方の乳房検査すると仮定した場合、10万人あたりマンモグラフィー検査の被爆によって生じた可能性のある乳がんは86人、うち死に至るものが11 人、死亡が乳がんによって早まることによって失われた寿命の合計年数は136年と推計されました。
一方マンモグラフィー検査によって早期発見され救われる命は同じ10万人あたり497人で、早期発見によって救われたために伸びる寿命の合計年数は10670年と推計されました。
教授は両方の数字を比較して、マンモグラフィー検査の利益がどれほど大きいかは明らかであり、40歳以上の女性はマンモグラフィー検査の放射線被曝リスクを恐れて検査しないリスクを犯すべきではないとしています。