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中年期の健康的な食事が認知症を予防
女性脳食
Posted on 2023.11.5
中年期に健康的な食事を続けると、認知症を発症するリスクが低下することが、ニューヨーク大学の研究で明らかになり、2023年9月の「Alzheimer's & Dementia」に掲載されました。
この研究は、ニューヨーク大学ウィメンズヘルス研究に参加した14,000人以上の女性のうち5,116人のデータを分析したものです。研究の目的は、女性の間で最も一般的ながんや生活習慣病の発症に対するライフスタイルやその他の要因の影響を調査することで、この種の研究としては最も長く続いている研究の1つです。
研究では参加者が平均49歳時点だった1985年から1991年に食生活に関するアンケートを行いました。 参加者は30年以上(平均年齢79歳)追跡調査され、認知的障害や変化があれば報告するよう求められていました。 アンケートを返送しなかった参加者には電話で連絡しました。
その結果、DASHダイエットと呼ばれる、49歳時点で高血圧を予防する食生活をより忠実に守っていた参加者は、そうでない参加者に比べて、認知障害を発症するリスクが大幅に低いことが明らかになりました。
研究者らは今回の研究成果について、認知症を予防するためには中年期に健康的な食事を続けることが重要で、DASHダイエットを続けることで高血圧だけでなく認知症も予防できることを多くの人に伝える必要があると述べています。
【出典】 Yixiao Song, Fen Wu, Sneha Sharma, Tess V. Clendenen, Sandra India‐Aldana, Yelena Afanasyeva, Yian Gu, Karen L. Koenig, Anne Zeleniuch‐Jacquotte, Yu Chen. Mid‐life adherence to the Dietary Approaches to Stop Hypertension (DASH) diet and late‐life subjective cognitive complaints in women. Alzheimer's & Dementia, 2023; DOI: 10.1002/alz.13468