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【メディカル】関節リウマチ患者は左心室の心筋が小さくなっている
病気
Posted on 2010.4.28
関節リウマチ患者は、心不全での死亡率が高いことが知られていますが、患者の心筋の機能不全の実態は明らかになっていませんでした。
米 国・ボルチモアにあるJohns Hopkins Universityの研究チームが“Arthritis & Rheumatism” 4月号に発表した研究結果によると、関節リウマチ患者は左心室が健常者に比べ平均18%、小さくなっていることが分かったそうで す。
以前から一般人の調査でも、左心室が小さくなっていることは心不全の前兆として知られており、今回の研究では75人の関節リウマチ患者と225人の健常者の心臓をMRI(磁気共鳴画像法)によって検査し比較しました。
その結果、関節リウマチ患者の左心室は重さにして平均26gも健常者より小さく、率にして18%も小さくなっていることが分かりました。さらに左心室の血液を送り出す機能も健常者よりも弱くなっていたそうです。
研究チームは左心室の心筋が減少する原因究明などさらに大きなサンプルと長い期間をかけて研究する必要があるとしています。