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【メディカル】ビタミンE補充療法は出血性脳卒中リスクを増大する!
病気
Posted on 2010.11.10
米国・ハーバード大学医学部のRobert J Glynn准教授らがBritish Medical Journal.の11月5日オンライン版に発表した研究で、ビタミンE補充療法には虚血性脳卒中リスクを減少させる効果がある一方で、発症した場合より重篤な症状をもたらす可能性のある出血脳性卒中リスクを増大させる危険性があることがわかりました。
准教授らは2010年1月までに発表されたビタミンE補充療法と脳卒中の関係について述べられている治験を分析しました。
対象となった研究の被験者を合計すると118765人(ビタミンEを与えられた被験者は59357人、比較対象のプラセボ・偽薬を与えられた被験者 59408人)で、対象となった研究のうち7つの治験研究が脳卒中発作全体とビタミンEの関係について、5つの研究が出血性脳卒中と虚血性脳卒中とビタミンEの関係についてのデータがありました。
データを分析した結果、脳卒中発作全体とビタミンE投与に有意な関係性は見られませんでしたが、出血性の脳卒中に関しては、発症リスクがビタミンE投与群では対照群に比べ22%増加していました。
一方、虚血性脳卒中に関しては10%発症リスクが減少していることがわかりました。この結果から、准教授はビタミンEには虚血性脳卒中のリスクを減少させる効果はあるものの、出血性脳卒中は発症した場合より重い症状となることが多く、そうしたことを考慮するとビタミンEはこれまでのように安全性を盲信してむやみに与えられるべきではなく、十分な配慮が必要かもしれないとしています。