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【メディカル】気候変動は世界的な健康問題として議論すべき

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Posted on 2010.11.22

ijoukishou11月29日から12月10日まで、メキシコのカンクンで開催されるCOP16(Nations Climate Change Conference)において、気候の変動が世界中の健康問題に与える影響について大いに議論すべきであることを、London School of Hygiene and Tropical MedicineのIan Roberts博士と、Climate and Health Councilの副議長Robin Scott博士が、British Medical Journalやランセット誌に発表しました。
こ れは気候変動が栄養不良、下痢症、マラリア、洪水関連災害による死亡が気温の変動による心臓病と同じように関係していることがさまざまなエビデンスで証明 されていることをもとに、COP16の会議では、これ以上の健康被害を起こさないための対策について議論すべきであると、博士らは主張します。
また会議の会場になるメキシコでは肥満率が高まり、これは自動車の普及による運動不足によるもので、さらに環境破壊にもつながると指摘。またパキスタンや西ロシアの干ばつ、温度上昇、自然火災などによる不作も、健康問題として緊急に議論すべきであると述べています。
博士らは、歩行や自転車をこぐことで、心臓病や心臓発作が10~20%、乳がんが12%、認知症が8%、うつ病が6%減らすことができるといいます。また動 物性のタンパク質の摂取を控えることで、家畜が排出するメタンガスも減らすことができると同時に、大腸がんのリスクも低下すると述べています。