コラムColumn
【ボディワーク】ヨガに発作性心房細動患者の発作の頻度を減らす効果あり!
病気運動
Posted on 2011.4.6
米国・ルイジアナ州ニューオリンズで2011年4月2日-5日まで開催されたACC(American College of Cardiology)2011 and i2 SummitでUniversity of Kansas HospitalのDhanunjaya Lakkireddy医学博士が発表した研究で、ヨガに心房細動発作の患者に生じる心房細動の頻度を減少させる効果があることが明らかになりました。
博士らは身体の運動機能については制限がなく、かつ継続的な発作性心房細動に悩む患者49人を対象に介入実験を行いました。実験に参加した患者は、まず3ヶ月間自分で好きな運動を選び、規則的にそれに参加しました。
その後の3ヶ月間、ヨガの指導者の下で60分のヨガ・セッションを週に2回行いました。この期間、患者はさらにできれば、習ったように自分でも他の日にもヨ ガを行うように勧められました。ヨガは深呼吸、アーサナと呼ばれる呼吸法、伝統的なさまざまなヨガのポーズ、瞑想を含んでおり、また患者はリラクゼーショ ン・テクニックも指導されました。
参加した患者は携帯型の心臓モニターを着用し、心房細動が客観的に測定されていました。実験の結果、最初 の3ヶ月のヨガではない運動を行っていた期間に比べて後の3ヶ月のヨガの期間では、約45%も心房細動のエピソードが減少していました。具体的には3.8 回から2.1回に減少したということです。またヨガを行った期間に、SF-36尺度で測られた患者のクオリティ・オブ・ライフも劇的に改善し、不安や抑う つも改善していました。
この結果から、博士はサンプル数は少ないものの、ヨガが通常の治療に代替するものではないが、改善を補完する働きがあり、患者の心房細動発作に対する不安や抑うつ感を減少させ生活の質の改善に寄与するものであることは明らかだとしています。