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【食】ベーコンやハム・ソーセージはすい臓がんリスクを高める!

病気食

Posted on 2012.1.19

hamスウェーデン・カロリンスカ・インスティテュートのSusanna Larsson博士らがBritish Journal of Cancer 2012年1月12日オンライン版に発表した研究で、ベーコンやハム、ソーセージなどの加工肉製品が、すい臓がんの発症リスクを高めている ことが明らかになりました。
博士らは、これまでの研究で、肉類の消費と胃がんや直腸結腸がんの関係についての研究はあるものの、すい臓がん の発症との関係については明らかではなかったことから、今回の研究に着手し、加工肉の消費とすい臓がんの発症の関係について、これまでに発表された合計 11の研究データを分析しました。
分析対象となった研究データには、6,643人のすい臓がん患者のデータが含まれており、ソーセージ、ハ ム、ベーコンなどの加工肉の消費量と、すい臓がん発症の関係を計算した結果、これらの加工肉製品を食べると、一日あたり50gにつき19%も、すい臓がん リスクが上昇することがわかりました。また博士らは牛、豚、羊の赤肉も含めて、すい臓がんの発症リスクとの関係も分析しましたが、その結果、一日120g 以上の赤肉摂取で、男性のみ29%すい臓がんリスクが上昇することも明らかになりました。
博士らは肉を好む欧米の男性の場合、赤肉を毎日 120g程度ではなくもっと大量に食べることが一般的であり、また日常の食事で50g以上ソーセージ、ハム、ベーコンも食べることが普通であることから、 すい臓がんリスクはより高まる可能性があると指摘しています。博士らは、肥満と喫煙はすでにすい臓がん発症リスクを高めていることがわかっているが、今回 の研究結果に基づいて、さらに大規模な長期的な調査を行い、肉類、加工肉の消費とすい臓がんリスクの関係を明らかにしたいとしています。