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【食】ノンアルコールの赤ワインが高血圧に効く!

病気食

Posted on 2012.9.15

phm12_0578-sスペイン・バルセロナ大学薬学部などからなる研究グループがCirculation Research 2012年9月6日オンライン版に発表した研究で、ノンアルコール赤ワインを飲むことで心臓疾患高リスクグループ男性の血圧が低下することがわかりました。
研究では67人の糖尿病もしくは3つ以上の心血管リスクがあると考えられる患者を対象に3種類の飲料がどのように影響するかが調べられました。実験内容は、上記被験者に同じ内容の通常の食事にプラスしてランダムに別けられ、Aグループは通常の赤ワイン300ml、Bグループはノンアルコール赤ワイン 300ml、Cグループは90mlのジンを4週間継続して食後に飲みました。通常の赤ワインとノンアルコール赤ワインは、アルコールの有無が異なるだけでそれ以外の成分、例えば健康に良い効果を持つとされる抗酸化物質ポリフェノールなどは同量含まれていました。
被験者全員が順番を変えて4週間ずつA,B,Cそれぞれのグループでの実験に参加し、それぞれの時点で血圧と血中一酸化窒素を含む身体状況が測定されました。
データを分析した結果、血圧に関しては通常の赤ワインを飲んで4週間後には僅かに実験開始時点よりも低下傾向、ジンを飲んだグループは変化なしだったのに対し、ノンアルコール赤ワインを飲み続けた4週間後には血管をリラックスさせる働きのある血中の一酸化窒素が増加し、収縮期血圧(最高血圧)が平均 6mmHg低下、拡張期血圧(最低血圧)が平均2mmHg低下していました。研究チームによればこれだけ血圧低下すると心疾患リスクが14%、脳卒中リスクが20%も低減させる効果があるということです。