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【ライフスタイル】不眠は抵抗性高血圧のリスクを高める!
病気
Posted on 2012.9.26
イタリア・ピサ大学の研究チームが米国・ワシントンDCで2012年9月に開催された米国心臓学会高血圧部会で発表した研究で、高血圧症の患者は睡眠の質が重要であり、不眠症は抵抗性高血圧症を引き起こすリスク要因となりうることが明らかになりました。
研 究チームは234人の抵抗性高血圧症と高血圧症患者(平均年齢58歳)を対象に、睡眠状況と症状の関係を詳しく調査しました。抵抗性高血圧症は生活習慣の 改善と薬物治療によって本態性高血圧では収縮期140mmHg、拡張期90mmHg未満にならないもの、収縮期高血圧では収縮期140mmHg未満になら ないものとされています。
今回の研究で被験者の平均睡眠時間は6.4時間で49%が6時間未満の睡眠時間でした。データを分析した結果、トータルの睡眠の短かさや持続時間の短かさなど睡眠の質が悪いと評価された患者は、抵抗性高血圧症リスクがそうでない患者の約2倍もあることがわかりました。
ま た被験者では男性よりも女性のほうが睡眠の質がより悪い傾向が高く、抑うつ傾向も高いことも明らかになりました。研究チームは睡眠不足や睡眠の質の悪さは 肥満や糖尿病とも関連しており、そうしたことが降圧薬の効果を妨げている可能性も高いので、さらに詳しく研究する必要があるとしています。