コラムColumn
トマトを沢山食べるほど心臓病リスクが低下する!
病気食
Posted on 2013.2.1
トマトなどに含まれるリコピンには大きな抗酸化力が存在し、アンチエイジングに寄与することが多くの研究で示唆されていますが、米国・ボストン大学のRalph B. D'Agostino Sr博士らがBritish Journal of Nutrition 2013年1月15日オンライン版に発表した研究で、トマトなどを食べリコピンの摂取量が多いほど心血管疾患リスクが低下することが明らかになりました。
博 士らはこれまでの研究で血中リコピン濃度が高いほど心血管疾患リスクが低下することは示唆されているのに対し、リコピンの摂取量と心血管疾患リスクの関係 を調べた研究結果ではそうした傾向明確にはなっていなかったため、リコペン摂取と心血管疾患リスクの関係を詳しく研究しました。
研究に使用されたデータはFramingham Offspring Studyによるもので 10年間のトマトなどの摂取量から推定されるリコピン摂取量と心血管疾患の発症が分析されました。調査対象者の中で調査期間中に、心血管疾患が314人、冠動脈疾患が171人、脳卒中が99人、発症しましたが、リコピン摂取量が多い上位25%の心血管疾患で17%、冠動脈疾患は26%も発症リスクが低いことが明らかになりました。
ただし今回の調査では脳卒中の発症リスクに影響はありませんでした。
博士らは食生活においてトマトなどを多量に食べることが心血管系疾患のリスク低下に寄与していることは明らかになったが、トマトに含まれるリコピンが重要なのかそれとも他の成分の影響によるものなのかさらに詳しく研究をすすめたいとしています。