コラムColumn
20代の生活習慣が40代での心臓の健康に大きな影響!
病気
Posted on 2013.5.4
米国・イリノイ州ノースウェスタン大学医学部のKiang Liu教授らがCirculation 2012年2月28日号に発表した研究で、20代で健康的な生活習慣・ライフスタイルを取ることが、40代での心血管系疾患リスクが低いことと、大変強い相関を持つことが明らかになりました。
教授らは3.154人(18歳から30歳、平均年齢24歳、女性56%男性44%)を対象に、冠動脈疾患リスク長期研究を行うために、集められたデータ(1985-1986年に1回目のデータ採取、2回目7年後、3回目20年後)を分析しました。
調査項目は健康状態(血圧・コレステロール値・血糖値)、BMI値、飲酒習慣、喫煙習慣、食事内容と食習慣、運動などの生活習慣を含むものでした。1回目の調査時においてライフスタイルから心血管系疾患の低リスクグループ(採血による数値、BMI値が標準以下、過度な飲酒をしない、喫煙習慣がない、健康的な食事内容、定期的な運動習慣)と判断されたのは全調査対象者の44%でした。
20年後に同様の低リスクグループと判断されたのは全体の24.5%に低下していましたが、1回目の調査で低リスクグループだった人々の約60%が、上記の低リスク生活習慣を維持し続けていました。
この調査結果から教授らは、これまでの様々な研究で中年期に心血管疾患リスクが低い人は、その後の生活の質が良く、かつ長命で、医療に関わるコストも少ないことが明らかになっているとし、青年期に健康的な生活習慣を身につけさせるよう指導することが、必要かつ重要だということが確認されたとしています。