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両腕の血圧差に要注意
病気美容老化
Posted on 2021.1.18
以前から両腕の血圧差は、どちらかの動脈に狭窄などがある可能性を示すことが示唆されています。英国エクセター大学の研究によると、右腕と左腕の血圧が10mmHg以上違うのは、心臓病、脳卒中、早期死亡リスクを高める可能性があることが明らかになり、2020年12月21日発行の『Hypertention』で発表されました。
この研究は、過去に行われた24の研究データを活用して合計5万4千人のデータを分析したもので、左右の腕の血圧差が15㎜Hg以上ある場合は、心臓発作、脳卒中、死亡率が高まることが明らかになりました。また高血圧患者の中に10㎜Hg以上の血圧差がある人が約11%いることから、脳血管疾患に関するリスク評価の際には、両腕の血圧差についても考慮すべき点として診療ガイドラインなどに組み込む必要があると指摘しています。
【出典】 Christopher E. Clark, Fiona C. Warren, Kate Boddy, Sinead T.J. McDonagh, Sarah F. Moore, John Goddard, Nigel Reed, Malcolm Turner, Maria Teresa Alzamora, Rafel Ramos Blanes, Shao-Yuan Chuang, Michael Criqui, Marie Dahl, Gunnar Engström, Raimund Erbel, Mark Espeland, Luigi Ferrucci, Maëlenn Guerchet, Andrew Hattersley, Carlos Lahoz, Robyn L. McClelland, Mary M. McDermott, Jackie Price, Henri E. Stoffers, Ji-Guang Wang, Jan Westerink, James White, Lyne Cloutier, Rod S. Taylor, Angela C. Shore, Richard J. McManus, Victor Aboyans, John L. Campbell. Associations Between Systolic Interarm Differences in Blood Pressure and Cardiovascular Disease Outcomes and Mortality. Hypertension, 2020; DOI: 10.1161/HYPERTENSIONAHA.120.15997