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身体不活動(運動不足)はコロナ重症化の最大の危険因子

病気運動

Posted on 2022.1.12

まったく運動しない(できない)人は、週に150分以上の運動をする人に比べて、新型コロナウイルスに感染した際に重症化しやすく、死亡リスクも高いことが、米国の大規模な研究で明らかになり、2021年4月の「British Journal of Sports medicine」で発表されました。

この研究は2020年1月から10月までの間に感染が確認された成人48,440人の結果によるもので、患者の平均年齢は47歳、 3分の2近くが女性(62%)で、平均体重(BMI)は31と肥満に分類されます。このうち約半数には、糖尿病、COPD、心血管疾患、腎臓病、がんなどの基礎疾患がありました。さらに2018年3月から2020年3月までの身体活動のレベルについて調査し、非アクティブ群(0〜10分/週)、低アクティブ群(11-149分/週)、高アクティブ群(150分以上/週)の3つに分類しました。

人種、年齢、基礎となる病状などの潜在的に影響力のある要因を考慮して分析した結果、非アクティブ群は、高アクティブ群にくらべて入院リスクが2倍、集中治療を必要とするリスクが1.7倍、死亡リスクが2.5倍高いことが判明しました。

この結果について研究者は、今回は観察研究であるため、原因を特定することはできないこと、患者自身の身体活動の評価に依存していることに限界があるものの、一貫して非アクティブで身体活動がないことが、高齢であることと臓器移植を経験したことを除いて、喫煙、肥満、糖尿病、高血圧、心血管疾患、がんなどの危険因子よりも強い危険因子であると判明したと指摘しています。

【出典】

Robert Sallis, Deborah Rohm Young, Sara Y Tartof, James F Sallis, Jeevan Sall, Qiaowu Li, Gary N Smith, Deborah A Cohen. Physical inactivity is associated with a higher risk for severe COVID-19 outcomes: a study in 48 440 adult patients. British Journal of Sports Medicine, 2021; bjsports-2021-104080 DOI: 10.1136/bjsports-2021-104080