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植物性食品、ポリフェノールは糖尿病リスクを低下

病気老化食

Posted on 2022.4.20

ハーバード大学の新しい研究によると、果物、野菜、ナッツ、コーヒー、マメ科植物などの健康的な植物ベースの食品は、2型糖尿病(T2D)を発症するリスクを低下させ、糖尿病予防もサポートすることがわかり、「Diabetologia(欧州糖尿病研究協会発行するのジャーナル)」に発表されました。この研究では、3つの前向きコホート(看護師の健康調査、看護師の健康調査II、および医療専門家の追跡調査)からの10,684人の参加者の血漿サンプルと食事摂取量の分析を実施しました。参加者は主に白人で、中年(平均年齢54歳)で、平均ボディマス指数(BMI)は25.6kg/m2でした。食品の分類は、健康な植物性食品(全粒穀物、果物、野菜、ナッツ、マメ科植物、植物油、および紅茶/コーヒー)、不健康な植物性食品(精製穀物、フルーツジュース、ジャガイモ、砂糖入り飲料、お菓子/デザート)、動物性食品(動物性脂肪、乳製品、卵、魚/シーフード、肉、およびその他の動物性食品)などに沿って摂取した食品を記録しました。その結果、健康的な植物性食品の割合が高い人ほど2型糖尿病を発症するリスクが低いことがわかりました。さらにパターンとして一緒に分類したために、個々の食品の貢献度の評価は困難ですが、果物、野菜、コーヒー、豆類などのポリフェノールが豊富な植物性食品の消費は糖尿病リスクの低下に密接に関連していました。

【出典】 Fenglei Wang, Megu Y. Baden, Marta Guasch-Ferré, Clemens Wittenbecher, Jun Li, Yanping Li, Yi Wan, Shilpa N. Bhupathiraju, Deirdre K. Tobias, Clary B. Clish, Lorelei A. Mucci, A. Heather Eliassen, Karen H. Costenbader, Elizabeth W. Karlson, Alberto Ascherio, Eric B. Rimm, JoAnn E. Manson, Liming Liang, Frank B. Hu. Plasma metabolite profiles related to plant-based diets and the risk of type 2 diabetes. Diabetologia, 2022; DOI: 10.1007/s00125-022-05692-8