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【メディカル】失恋してふられた相手に恋焦がれる感情は、脳の嗜癖(依存・中毒)と同じ部位が活動!?
心理
Posted on 2010.7.16
失恋の痛手は経験したことのない人にはわからないほど大きな心の傷を残すものです。お医者さまでも草津の湯でも癒しがたいと昔から歌い継がれ、うつ状態ならまだ軽く、場合によっては自暴自棄の自殺に至ることもあるものですが、米国・ニューヨーク、アルバート・アインシュタイン医科大学のLucy Brown教授らがJournal of Neurophysiology 7月号に発表した研究で、恋人にふられると、動機づけ・報酬・嗜癖欲求に関係した脳の部位が活動することがわかりました。
教授らは最近恋人にふられたけれど相手にまだ恋心が消えず、強い未練が残っているという自己報告をした大学生15人(男性5人、女性10人)を被験者に、失恋した相手の写真と、別の気晴らしの気分転換になる写真を交互に見せながら、、fMRI(機能的磁気共鳴画像法)により、その時の彼らの脳の活動状態を分析しました。、その結果、失恋した相手の写真を見ているときには、絶望的感情、恋人との楽しかったり嫌な思いをしたりなどの様々な記憶の追想、そして何故こんなことになってしまったのか、という疑問と悔恨の想いなどが沸き起こっていたと彼らは報告しました。その時に彼らの脳では、動機づけと報酬、恋愛に夢中になっているときに活動することで知られている両側腹側被蓋野が活発に活動していました。また、嗜癖に関係する側坐核、眼窩前頭も活発に活動していました。
こうした部位は、特にコカイン嗜癖で明らかになっているドーパミン作動性の報酬回路に関連しています。さらには身体の痛みと悲嘆や苦悩に関係する島皮質、前帯状回も活動が活発化していました。教授らはコカイン嗜癖と同じような部位が活発に活動しているということは、失恋に伴うストーカー行為など強迫的行動が生じることの説明にもなりうるとしています。