英国・スコットランドAbertay Dundee大学のFhionna Moore博士らが、最新号のEvolutionary Psychology（オンライン版12月2日付）に発表した研究で、経済的に自立している高収入女性は、年長でも外見的に魅力的な男性を自分のパート ナーとして好んで選択する傾向があることが明らかになりました。
博士らはこれまでは進化心理学の視点から、配偶者選択において女性は子ども を産んで育てるための安定した生活基盤を得るため、外見的な魅力よりも社会経済的な力を優先して男性を選び、男性は子供をたくさん産んでくれる健康でより 若い外見の魅力的な女性を選ぶとされてきましたが、社会の変化によって、女性の立場が変化してきていることから、それによって配偶者選択の志向性に変化が あるのではないかとして調査を実施しました。
調査は女性1851人（平均年齢24.35歳）男性1919人（平均年齢24.70歳）を対象 に実施されました。調査対象者の85％は英国、米国、などの白人青年男女で60％が中産階級、85％が大学卒業以上の学歴でした。博士らは彼らの社会的、 経済的な状況を調査すると同時に、配偶者を選ぶ場合の相手に求める基準を13項目提示し、重要視する順にランク付けさせました。調査データを分析した結 果、収入が多く経済的基盤がしっかりしてくると、女性も男性と同様に経済的なことよりも、相手の外見的魅力を、より重視するようになることが明らかになり ました。ただし女性の場合は男性と違い、相手の年齢が「より若い」ことを求めず、外見的な魅力が高ければ相手の年齢を男性よりも広い範囲で許容すること、 即ち相手の年齢が中年でも良いとしていることがわかったということです。