スポーツ選手やアイドルタレントのプロフィールに記載してある身長が、実際よりも高めに記載されていることがよくあること、なぜかグ ラビアアイドルのウェストサイズは決められたように58ｃｍ、など体のサイズについての自己申告は、芸能界やスポーツ選手では好ましいと思われる方向で、 さほど正確ではない数字が公開されることが多いようです。
米国・ユタ大学のMing Wen博士らがEthnicity & Disease　2012年冬季号に発表した研究で、米国人は一般人でも身長を高めに体重を軽めに自己申告しがちであり、またこの傾向は、白人のほうが黒 人やヒスパニック系よりも強いことが明らかになりました。
博士ら2007～2008年に集計された米国・全国健康栄養調査のデータから、成 人男性2.672人、成人女性2.671人を使用して、自己申告された身長、体重と調査で測定された身長、体重、BMI値を分析しました。データは全体と 男女、および白人、黒人、ヒスパニック、その他、の4つの民族系統に分類して分析され、その結果、全体、男女、およびすべての民族系等で身長が実際よりも 高く自己申告されていました。
また、BMI値に関して、女性は男性よりも低く、つまり実際よりも痩せているように自己申告しており、白人女 性はこの傾向が黒人、ヒスパニック女性よりも強いことが明らかになりました。年齢や学歴との関係では、高齢で学歴が高い人々が、よりBMI値を低目に申告 していました。
こうした結果について博士らは、あくまで推測ではあるが白人女性は、より痩せていることに価値を置く社会的要請にさらされているために、こうした傾向が出たのではないかとしています。