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カップの色でホットチョコレートの味が変わる!

心理食

Posted on 2013.1.10



カップの色がホットチョコレートの味覚に影響!

わが国では四季折々の旬の食材をより美味しく食するために器や盛り付けにさまざまな工夫が凝らされて、目で味わうという習慣があることは皆様がご存知のとおりです。

こうした視覚的刺激が味覚に影響していることを英国・オックスフォード大学とスペイン・ヴァレンシア工科大学の研究者が実験的に明らかにしJournal of Sensory Studies 2012年10月号に発表しています。
 
研究は57人の被験者を対象にカップの色がホットチョコレートの味覚に影響を与えるかどうかを実験的に明らかにしたもので、被験者たちに何も事前に知らせず、内側は白で外側が赤、オレンジ、白、ダーク・クリーム計4色の同サイズのプラスチックカップに同じホットチョコレートを注ぎ、その味を判断させるというものでした。
 
得られたデータを分析した結果、チョコレートの風味に関してはオレンジとダーク・クリームのカップで飲んだ場合により高まり、美味しく感じられることがわかりました。
 
一方甘さやチョコレートの香りに関しては影響があまり大きくありませんでしたが、ダーク・クリームのカップで飲んだときに若干より甘く、香りが高く感じられることも明らかになりました。
 
研究者らはこの結果について、人間の味覚は食品そのものにプラスし、さまざまな視覚的要因を統合して成り立っていることが明らかになったとし、食品メーカーやレストランのシェフはこうした要因を十分に考慮するべきだということが科学的に再確認できたとしています。
 
Journal of Sensory Studies 2012年10月号