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嫌なことを思い出して、くよくよしていると体に悪いことが医学的に立証された!

心理

Posted on 2013.3.18


 

心 理的ストレス状況が、心だけでなく下痢や胃の痛みなど、身体的にも負の影響を与えることはさまざまな研究で明らかになっていますが、自分にとってストレス フルだった出来事をいつまでも引きずり、くよくよしていることで、身体の炎症反応が高まり、体に悪影響を及ぼすことが、米国・オハイオ大学のPeggy Zoccola博士が、2013年3月13-16日にフロリダ州マイアミで開催されたアメリカ心身医学会(APS)71回大会で発表した研究で、明らかになりました。
 
博士らは34人の健康な女性を実験プロジェクトに参加を募るという趣旨で募り、彼女たちを被験者として実験を行い、血液サンプルを分析しました。実験は比較対照のため被験者を2グループに分けて実施されました。実験でははじめに被験者にストレスフルな体験をさせる目的で、2人の白衣を着た冷たく無表情で話を聞く面接官に被験者を対面させ、今回のプロジェクトになぜ参加したいのか自分の志望動機をスピーチをさせました。
 
面 接終了後、片方のグループの被験者は、面接時に自分の行った志望動機のスピーチの出来についてしっかり反省して考えるように指示され、もう一方のグループ の被験者は面接のスピーチとは関係のないイメージや活動、例えば自分がきれいなお店で買い物をしているところや、海でヨットに乗っているところなどについ て思いをめぐらすように指示されました。
 
血液サンプルを調べた結果、体内で炎症反応や組織の破壊が生じたときに血清中に増加するCRP(C反応性タンパク質)の濃度が、面接後にしっかり反省するように要求されたグループの被験者の方が高い数値であることが分かりました。
 
面接のことは考えないように指示されたもう一方のグループのCRP値が、面接後1時間後には通常レベルに戻っていたのに対し、反省グループでは高水準のままでした。
 
博士は、CRPが高水準であり続ける慢性炎症反応はがんや循環器疾患などさまざまな疾患と関連しており、今回の研究結果で、くよくよして嫌なことを何度も何度も心の中で反芻することが、直接身体に悪影響を及ぼすことが医学的に明らかできたことは大きな発見だとしています。

71st annual meeting of the American Psychosomatic Society 2013