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「いいね」は寄附を減らす?!

心理

Posted on 2013.11.19

写真は『“Likes” Don’t Save Lives(“いいね”では命を救えない)』というユニセフCMです。カナダのブリティッシュ・コロンビア大学の研究によると、Facebookで、「い いね」を押すことで、自分が良いことを教えたり、良いことをしたと満足して、実際の募金などをしなくなってしまう傾向があることが明らかになり、2013 年11月6日号の Journal of Consumer Researchに掲載されました。ネットを利用して、オピ ニオンを発生する人々は、数年前から「Slacktivist(スラックティビスト)」と呼ばれて注目されています。そのきっかけが、2010年のハイチ 地震後に、携帯電話のSMS(ショート・メッセージ・サービス)を使った1口5ドル~10ドルの少額募金システムを通じて、アメリカ赤十字に2日間で 500万ドルの募金があったと報じたこと。slackerとは、怠け者で行動を起こさず、仕事をしない人のこと。徴兵制を拒否する人々のことを指して使い 始めたのが語源と言われています。一方のactivistとは、その逆で、自分から動いて行動を起こす人のこと。2つのまったく異なる言葉をドッキングさ せたのが、「Slacktivist(スラックティビスト)」で、何か行動を起こさなければいけないのはわかっていても、自分で何をすればいいかがわから ない人のことを指します。ハイチ地震では、「Slacktivist(スラックティビスト)」が、行動をしない分、お金を出したと話題になりました。11 月8日早朝、フィリピンに上陸した台風の被害に対する義援金が「いいね」で減ってしまわないように、Facebookユーザーもご協力を。